原産地:北米
捕獲難易度:★★☆☆☆
実は食べてもうまい。
オオクチバス。より馴染みのある名で呼べばブラックバス。今更語るにも及ばない外来種の代表格。
三度のバス釣りブームに乗ってすさまじい勢いで各地へ拡散して定着し、その適応力、繁殖力、そして食性から元来の生態系への影響が懸念されている。
バスに限らず、生態系に大きな悪影響を与える外来種なんてたくさんいるんだけど、知名度、容姿、名前の響きなどなど色々な面でキャッチーだったのだろう。
外来種問題について語るうえで今も昔もとりあえず例に挙げられがちだ。
もう20年近く前、僕が小学生だった頃も社会科の授業で「琵琶湖でブラックバスが増えて小魚やエビが減ってるよ!」と習った。
ウグイ釣りをしていてもバスの子どもが釣れてしまう時代。
小魚を食べるばかりでなく、小魚のエサを奪う存在でもある。
ちなみに前後して「琵琶湖は合成洗剤のせいで富栄養化がひどい」という内容も教えられていたので、当時の僕は「琵琶湖ってヤバいとこなんだな…。」と思っていた。
そんな教育、報道のおかげか、今はかなり「バス=悪」という認識が広まっているようで、特定外来種認定や駆除の積極化がなされている。
バスフィッシングのマナーとされていたキャッチ&リリースを禁止する湖も増えているようだ。
そういえば釣り番組でもバスフィッシング特集の回ではリリースシーンが映されることは無くなったようだ。
以前は出演者が声を掛けながら、感動的な演出の下でバスが湖に帰っていく様子が確実に放送されていたものだが。
世論はブラックバス徹底駆除の方針に大きく傾いているが、バスフィッシングは(下火とはいえ)もはや一つの産業。
ブラックバスのおかげで収入を得られている人も多く、問題は複雑になっている。
バスと言えばルアーフィッシング!ってイメージだけど…
で、そういうバス釣りだが、キャッチ&リリースに限らずさまざまな暗黙のルールが存在する。
その中でも最たるは「バスはルアー(疑似餌)で釣る魚。エサを使うのは邪道。」というものだ。
(ちなみに最近は味と臭いが付いたルアーなんてのも多く出回っている。そこまでするならもうエサ使えばいいじゃん…。と思うのだが。)
もともとルアーフィッシングのターゲットとして人気を得た魚なのだから当然と言えば当然なのだが、もし人気の釣り場でミミズなどのエサを使って釣りをしようものなら、周囲のバス愛好家にかなり嫌な顔をされる。
時にはチンピラに絡まれたり石を投げられることもあるとか…。
まあこれは草野球の大会にプロの球団がエントリーするようなもので、確かにかなり空気が読めていない行動ではある。
そういう場所では自身のためにもエサ釣りは避けた方が無難だが、エサを使うと簡単確実に面白いほどよく釣れてしまうのだ。
僕はそういうバスフィッシング自体には興味が無いので、ブラックバスが必要なとき(研究材料として、あるいは食材として)は人のいない水辺でエサを使って釣る。
多分これが投網と並んで効率的、合理的な捕獲方法だろう。
うぶなバスはルアーでも簡単に釣れるのだが、アクセスの良い水辺にいるバスは過去にさんざん釣られており、ルアーを見切ってしまう。
そんな魚は1日粘っても1尾も釣れなかったりするのだが、本物のエサを使えばあっけないほど簡単に釣れる。
エサは生きていればなんでもいい。小さなバスでもOK。
捕獲難易度★二つと表記したのは「エサ釣りなら楽勝!」という要素を多分に含んでいる。
もしこれが「霞ヶ浦でエサ釣り禁止!」という条件下であれば、一気に★4つくらいに難易度が跳ね上がると思う。
それほど、フィールドの選択とエサの使用は重要なファクターなのだ。単に捕獲だけを目的とするのなら。
ちなみに使うエサはとにかく生きていてよく動くものならなんでもいい。ミミズでも子ザリガニでも、なんなら小さなブラックバスやブルーギル(Lepomis macrochirus)でもいい。
しかし、魚の切り身など動かないエサにはとことん反応しないので注意。
実は食べても美味い。
なお、ブラックバスは日本の川魚のなかではかなり美味しい魚である。
もう害魚としての悪評が広まりすぎてしまったので、今後食材として定着することはないと思うが、スズキに似た淡白な味わいで身も多い。
場所によっては皮に臭みがある場合もあるので、調理の際に皮を引くと良い。
下ごしらえとして身を一旦牛乳に浸すのも効果的だが、何よりてっとり早く確実なのは、水のきれいな場所で捕まえることだ。
※オオクチバスは特定外来種に指定されており、生かした状態での運搬は禁止されています。食用とする場合は捕獲したその場で〆るようにしましょう。
突然の書き込み、失礼致します。
返信削除私、日本テレビで番組制作をしております(株)日企の佐藤と申します。
御方のブログに掲載されている画像をぜひ私共の制作する番組で使用させて頂きたく連絡させて頂きました。
詳しくお話しさせて頂きたいので、
お手数ですが、下記のメールに連絡を頂けないでしょうか?
何卒、宜しくお願い致します。
株式会社日企 佐藤
mail: sato_k@nichiki.co.jp